職場で「小さいおうち」という本が流行しているのを見て思い出した。
そういやそんな絵本があったなぁ。妹が持っていたっけ。
小さい頃に読んだ本というのは、けっこう印象に残っているものです。
わたしが幼稚園の頃に読んだ絵本で強烈に記憶に残るベスト3は
第3位「にんぎょひめ」
写真はコペンハーゲンの人魚姫の像
「朝日が昇るまでに王子様をナイフで刺して
その血を浴びないと海の泡になってしまうよ。」
という要求をする人魚の姉もすごいけど、
エ〜〜?!(。◇。)
「そんなことできない」と言って他の女と結婚した王子に背を向けて
海に身を投げるヒロインも衝撃的だったなぁ。。
だってひどくないですか?
誰かを殺さないと自分が泡になって消滅するなんて
究極の二者択一。
2010年に撮影されたエイプリルフールの人魚姫の像
(このとき、本物は上海万博に貸し出されていた)
絵本のヒロインの金色の髪も、海の中の白い泡も
ハッキリ覚えている、おさな心に衝撃の結末だった。
ていうか、結婚するか?フツー。別の女と。
王子?ちょっと放課後体育館裏に来な。
人魚、アイツ人間になってここ(←城)に来るために
すごい犠牲を払ってるんだぜ?
こりゃ大人になってから読み返すと、じつに感慨深いものがありますよ。
第2位「あかいくつ」
どうも「赤い靴」には暗い話がつきまとう。
アンデルセンの赤い靴も、陰惨さにおいて他に類を見ない話だ。
「靴が脱げないから、足ごと切ってしまう」
あわわわわ。。((((/;°ロ°)/
どうしてですか?
教会で赤い靴を履くのはそんなにいけないことですか?
家族の看病をせず、ダンスを踊りに行ったのが、
それが、足を切られるほど悪い事なんですか?
空気を読めないのがそんなに罪ですか〜〜???!!!
この絵本も、先の人魚姫とともに心に強烈に印象を残したストーリーだ。
絵本の絵柄も台詞も、ヒロインが着けていた靴もドレスの模様まで、
大人になった今もハッキリと強烈に思い出せる。
だって、
血まみれの靴が踊りながら森に消えて行く
あなたの知らない世界も真っ青の展開
|||||/( ̄ロ ̄;)\|||||||
衝撃的というかストーリーの波瀾万丈っぷり&ヒロインへの無茶ブリでは
有名どころの「シンデレラ」や「白雪姫」のほうが凄いと思うんだけど
お姫様ものでは上記二つが、妙に印象に残っているんだよなぁ。。
なぜだか。
輝く第1位は「だいくとおにろく(大工と鬼六)」
- 作者: 松居直,赤羽末吉
- 出版社/メーカー: 福音館書店
- 発売日: 1967/02/15
- メディア: 単行本
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この絵本、上記2つほど有名ではないので知らない人も多いのではないだろうか。
わたしも知らなかった。というか覚えていなかった。
両親に聞くと、絵本を読んでくれるよう、毎日のように私がせがんだらしいが、
きれいサッパリ忘れている。。。(゜。゜)
(あらすじも思い出せない。絵柄も思い出せない。タイトルだけ知ってる)
。。ので、改めてネットであらすじを検索してみた。
幼い私は、一体この絵本のどこにそんなにも惹かれたのだろうか?
大工と鬼六(要点だけ抜粋)
昔、某所に流れの早い大きな川が有った。何度架橋してもたちまち流されてしまう。
困り果てた村人は名高い大工に架橋するよう頼む事にした。
大工が例の川に行って心配そうに流れを見ていると、川中から鬼が現れ、こう提案した。
「お前の目玉をよこしたら橋をかけてやろう」
それに対して大工は、いい加減な返事をして家に帰った。
数日後、橋が出来上がり、鬼が大工に目玉を要求した。
大工は驚いて逃げた。その背に鬼が怒鳴った。
「オレの名前を当てることができたら許してやってもいい」
大工は逃げて逃げて、あてもなく山に入った。
するとどこからか子守唄が聞こえてくる。
「♪はやく おにろくぁ めだまぁ もってこばぁ ええ なあ〜♪」
翌日大工が川に行くと、鬼が出て来て、あいかわらず「目玉をよこせ」と要求した。
大工「お前の名前は川太郎だな」
鬼「違う、そんな名前ではない」
大工「権太郎だ!」
鬼「ちがうちがう」
そんなやりとりをしばし繰り返した後
大工は大きな声で怒鳴った。
「お前の名は鬼六だ!」
すると鬼は「聞いたな!」といって悔しそうに言って
ぽかっと消えて無くなってしまった。
。。。。。。。。
。。。。。。。。
うん
( ・_・)
他力本願な物語だね。
ツッコミどころは満載だ。
まず、
>大工が例の川に行って心配そうに流れを見ていると、
自分の実力では架橋できないと判断したら村人にそう言って断ろう。
>川中から鬼が現れ、こう提案した。
「お前の目玉をよこしたら橋をかけてやろう」
それに対して大工は、いい加減な返事をして家に帰った。
なぜ目玉( ・◇・)?
まぁ「心臓の周りの肉1ポンド」とかよりはマシか?
そんな提案する鬼も鬼だがそれに対して
いい加減な返事をする大工も大工だ。
そういうときはハッキリ断ろう?
状況に流されるな〜〜!
>大工は逃げて逃げて、あてもなく山に入った。
たとえば
寺に残っている(であろう)記録を調べるなり
近隣の村人に鬼の名前を調査しに行ったり、
逃げるよりもっと建設的なことをしたほうが
いいのではないだろうか。
>するとどこからか子守唄が聞こえてくる。
「♪はやく おにろくぁ めだまぁ もってこばぁ ええ なあ〜♪」
イキナリ天の声だ
大工が「働き者で、信心深かったのじゃ」とか「こころ優しい男じゃった」
(↑上記の台詞は声優:常田富士男の声で朗読するベシ)
とか、そういう日本昔話にありがちな
「。。。だから主人公は神仏に助けられたのじゃナァ〜〜←市原悦子の声(ry」
みたいな前フリ&オチも無くイキナリ天の助けキタ〜〜( ・∇・)!
>大工「お前の名前は川太郎だな」
鬼「違う、そんな名前ではない」
大工「権太郎だ!」
鬼「ちがうちがう」
大工、お前、性格悪いだろ。絶対。
結局大工は一度もトンカチも釘も握る事なく橋を架けて
村人に感謝されてるし。
ていうかもう職業が大工じゃなくてもいいじゃん、コレ。
聞いてみたい。
この話のどこに惹かれたのか。
いや、聞きたくないかも。
そんなことを思う30年後の私。
原点の絵本 了