ぐるぐるぐるめ♪

栃木県産。東京→奈良→静岡→ふたたび東京、たま〜に海外旅行、食べある記。10年以上書いてますので、すでに閉店しているお店もありますがご容赦を。

なにかの運が憑いている(後編)

前編から引き続き、スーパー歌舞伎ワンピースを見に行った感想です。


雑学知識
幕の内弁当とは、お芝居の幕間、つまり、幕と幕の間にある
休憩時間で食べるお弁当、“幕の内”で食べるからこの名前がついた
というように、劇場にお弁当を持ち込んで、椅子の上でお弁当が食べられるんだよね。
まぁ、歌舞伎って上演時間が4〜5時間かかるから、お腹も空くよね。
(だから幕間の休憩時間が30分くらいある)


せっかくなので、お弁当ではなく、
本格的な会席弁当を「ワンピース」風にアレンジしたというワンピース御膳を食べますよ。

画像:幕間に食堂で食べたワンピース歌舞伎御膳(要予約)


ここは、グルメブログなので詳しく行きますよ。
御献立

基本的な会席料理の献立、一汁三菜(吸い物や焼き物や煮物)に、御飯や水菓子がついた会席風のお弁当になっているようです。


では、お弁当のふたを開けまーす


八寸
きのこ卸和え 玉子焼き 秋刀魚甘露煮 海老芝煮 帆立素焼 蛤あぶり串焼 サーモンと蕪のマリネ


焼物
ラムチョップステーキ 骨付ソーセージ 蒸し野菜


煮物
里芋 豚角煮 法蓮草 人参


御飯
白飯別添え


吸物
結び焼鱚 三つ葉 松茸 柚子


水菓子
生ハムメロン オレンジ



海賊っぽく骨つき肉のカタチになってるwww

海賊風の会席なのね。これは豪快に手でつかんで肉を食いちぎりますww


そして、松茸!
今年初松茸です。秋の味覚、
いや〜、歌舞伎を見に来てお吸い物で食べられるとはね。

やっぱり香りがいいね。トロトロの鱚もおいしいです。


これは、人生初の生ハムメロンなのでは。。。
そういうのがこの世に存在することは知っていたけど、
なかなか食べる機会がなかったんだよね。
甘〜いメロンとしょっぱい生ハムの絶妙なハーモニーが。。。

いや、この2つ、ハモらなくていいかな。(正直な感想)
できたらメロンと生ハムは別々に食べたいかな。(ソロ活動でいいッス)


休憩時間が終わる頃に無事完食。席に戻ってビニールシートをかぶって準備万端。いつでも滝に打たれる覚悟はできてる!
(上演中は撮影禁止なので以下、文章のみで舞台の様子をお伝えします)



ナミのナイスバディをどうやって歌舞伎で表すんだろう?と思ったら
ナミは意外に露出が少なく、色っぽいけど比較的伝統にのっとった着物の衣装だった、
まぁ、役者さんたちは皆男性だしね。それはそうだよね。。。



思ったらば。


まさかのニューカマーランドが舞台に出現!
カマカマしい。
ここは、歌舞伎町だったっけ(しかも2丁目)?歌舞伎だけに!いや、東銀座ww
待って、この衣装!役者さんたちはどうやって自分の心と折り合いをつけたのか。
プロだから我慢したのかそれとも、結構テンション高く着こなしたのかしら
メンタルが心配!
そしてそのミラーボールの使い方は大丈夫か。大丈夫なのか。
映倫とかからクレーム来るんじゃないのか、いやこれは映画じゃないからいいのか。
ああ、ワンピース、私の知らない間に
いったい50巻目にどんな進化?を遂げてしまったのか
本当にこの世界観がジャンプ誌上で繰り広げられてしまったのか?!
↑混乱中。




舞台いっぱいに大きな滝が出現
いったいその大量の水はどこに消えていくのか?ミラクル!
(ここで前部の客席はビニールシート必要)
兵隊たちが持っている剣が一斉に(本物の火で)燃え上がる。
敵キャラの必殺技「氷河時代」で
役者が(ワイヤーで)空中に舞いながら 紙吹雪 大量の雪が客席最後部まで吹っ飛んでいく。
あー、これダイヤモンドダストだわ。(←それは別の漫画)
生身の人間が空中からダイヤモンドダスト繰り出してるとこ初めて見たわ(違)。
舞台からあふれるスモーク(海の波を表現)
1階の花道から3階客席まで(宙吊りで)役者が飛んでいく。劇場を大縦断(大横断?)。


いや〜、スーパー歌舞伎を堪能しましたよ。


そしてまさかの「ゴム人間」を3次元化してるし(笑)
たしかに伸びてる、伸びてる、腕が3メートルくらい。
そのために「踊る腕」役の役者さんが6人もいるんだよねw
そして、1人で複数の役をこなしてる役者さんの手品みたいな早変わりも楽しめた。




舞台の内容は、
超能力を持った少年が愉快な仲間たちと敵を倒して海賊バンザイ系の話かと
単純に思っていたら違っていた。


たしかに当初は
万能感を持った少年が無邪気に大きな壁(敵)に立ち向かっていく設定なのだけど


敵が強すぎて、倒せない。壁が高すぎて、乗り越えられない。
主人公の利他的な無邪気さは周囲を感動させ、人々を立ちあがらせ、自由に向かって走らせるのだけど
まったく叶わない。力が弱すぎて、しかも主人公のせいで恩人を死なせてしまう。
しかも恩人の父親まで死ぬし!(とてもいい演技だった。弁慶の立ち往生みたいな。)
主人公、万能感どころか自己否定の境地に陥る(ウツ状態?)




あー、このキャラクターを殺したのかー
作者、けっこう勇気いったんじゃないかな
タッチ(←別の漫画)で双子の片割れが死ぬくらいの悩みどころだったんじゃないかな。
ちょっと、単行本のワンピースのほう、読みたくなってきたかも。。。
その後の「白ひげ団」がどうなったかも心配だし知りたいし。。舞台ではその後の海賊たちの行方に触れてないんだよね。
いやダメだ!漫画に手を出したらダメだ!(心の葛藤)
今から単行本80巻なんて、今から王家の紋章(←別の漫画)を読むみたいな覚悟がw
ライフワークか。


主人公の旅はまだまだ続く。

おなじみの仲間たちになぐさめられて絆が大切!みたいな
ありがちなきっかけで主人公復活かしら?
と、単純に思ったらそれも違っていた。


今の弱い自分の姿を直視したうえで
より強くなった自分を目指すために
仲間たちのもとへは行かず
数年、自分を鍛え上げる決心をするなんて


なかなかやるじゃないの。


友情と努力と勝利を活かすためには、その土台として
何度も立ち上がれる主人公のタフさが必要なんだよな
それはもう、超能力とか関係なく、あくまでも心の強さ。
取り返しがつかない大失態を犯したとしても、
もう一度、自分を信じる力。


そーね。
この土台がしっかりしてないと、友情とかなんとかカントカ綺麗ごと言っても
単に他者への依存にしかならんからね。


なるほどなー
(↑納得するアラフォー)



夜の歌舞伎座(ワンピースは演舞場の方で演ってる)


そして、その世界観を(衝撃のニューカマーランド含め)
ちゃんと表現したスーパー歌舞伎、やっぱりすごかった!




おまけ画像
今年の夏に、野外バレエ白鳥の湖を見ようとしたのに
雨で中止になったことがあったので
ちょうど近所の映画館で3Dで白鳥の湖が上映されることになったので
大喜びで観に行こうとしたら

オデットも男
オディールも男
魔王も王子も男
という全員男の白鳥の湖だったという。
今度は何の運が憑いてるんだろう?。。男劇運か



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