なんでだろう?どうして今のお金には「同じ価値の黄金と換えます」
という文章は書いてないんだろう?
と、首をひねっていたら
ぐうぜん、職場の人が本を貸してくれました。
「少年H」妹尾河童著
たしかこの作品は今年の夏頃、映画化されているはず。
予告編を見た事があるけれど、第二 次世界大 戦 末期
神戸大空襲後の惨状にカーキ色のゲートル姿で
呆然と立っている父子の姿が印象的だったなぁ。
以下、父と子の会話、抜粋します。(赤字部分)
「日本には鉄や石油だけやない。外国と取引するお金も少なくなってきとる」
「えっ、お金もないの?」
「国のお金というのは、紙のお札のことやない。本物の金(きん)をどれだけ持っているかということなんや。ほんまは紙のお札が金貨の代わりになっとらなあかんのやけど、いまは違ってきとる。お札には、この紙幣を持って行くと金貨に換えてあげると、1枚ずつに印刷してあるけど、今はもう換えてくれへん。」
<中略>
「金貨と引き換えると書いてあるのに、換えてくれへんのやったらウソを書いてあるわけ?」
「いまは、金貨とは換えへんがお金の値打ちは同じや。国を信用しろ、ということになっとるんや。金貨に換えてくれへんだけやのうて、家庭にどれだけ貴金属や金があるか教えろというてきてる。」
<中略>
「いずれ持ってる金(きん)を全部、供出しろということになると思う。」
その後、
少年Hの家の、金の腕時計まで供出するハメになったことが書いてあった。
各家庭のこまかな金属まで供出させる国の、なにを信じろというんだろう。
そのまま、この「不換紙幣制度」は現代にも続くことになる。
そうか、以前、おばあちゃんの家で見つかった
あの昭和初期の紙幣にはもしかしたら「同じ価値の黄金と換えます」と
書いてあったのかもしれない。
昔のお金
見つかった紙幣の中にはマレー半島で使用されていた軍票(100ドル相当)もあったはず。
敗戦と同時に無価値になった軍票を祖母はなぜ取っておいたのだろう?
軍票と、珍しい貝殻の化石といっしょに。。。
まさか
いつか価値が出るから!
とか
いつか国が支払ってくれるはず!
とかいう理由じゃないだろう。
多分、「珍しいものだから(貝殻と)取っておこ〜っと(*⌒∇⌒*)ノ」
というノリだったんじゃないだろうか。おばあちゃんナイス!!d(・∀・○)
お金とはそういうものですよね。
子安貝だと思えばOK。
現代は、子安貝のうえに成り立ってる信用と競争社会。
そして、戦後の日本で、5年間で物価が100倍上昇したことも
忘れちゃいけない。今度そんなことが起こったら
いろいろ問題になってる赤字国債なんて、あっというまに、XXXXXXXXX!!!!!!
(おそろしくて言えない)
べんきょうになったわ〜。
おもしろかった(おそろしかった)〜。
補足
今回の一連の池上彰の勉強本はここに書いたようなお金の基礎だけじゃなくて
「信託報酬の手数料のパーセンテージは広告にはとても小さな文字で書いてある事があります。定年退職者には見えにくいような小さな字です」
といったような(笑)、役立つ有用な情報も書いてあったりするので良かったです。(定年退職者じゃないけどね)