「わたし、見たんです、亡くなった大奥様が白いドレス姿で真夜中の廊下を歩いているのを」
とか、女中が身震いして言いだしそうな廊下だよ。(どんな?)
「井戸がぼうっと白く光っているから窓から見てみたら、大勢の妖精がぐるぐる周りで踊っていたんだよ!」
とか、小間使いの少年が興奮して言いだしそうな井戸だ。(どんな?)
「月のない暗い夜に、甲冑姿の兵士がお城の城門をゾロゾロ歩いていくのを見たんです。。」
とか、青ざめながら従僕が言いだしそうな門だ。
そして秩序を重んじる白髪の執事にその発言をたしなめられるところまでが様式美。(どんな?)
甲冑ってコレですよ、もちろん。。。
(画像:街で見かけた中世の服と鎧を売ってるお土産物屋)
ここは11世紀(〜12世紀?)頃に建てられた古城ハールブルク。
一度も敵に占拠されたことがないという(伝説の)この立地ポイントで奇跡の城。中世のバイエルンなんて戦国時代の川中島みたいなもんだろうに(←言い過ぎ)。
内装も外壁もきちんと残ってるんだね。奇跡的だね。
日本で言ったらだいたい、平等院鳳凰堂(11世紀築)くらいの古さかな。
うわぁ。。。中世の設定のゲームの世界でお馴染みの光景が目の前に広がっている。。
これがリアル。。。
さしずめ私は、不作で納税できなかったために今日はこの城に住む領主様に言い訳するためにおそるおそる城門をくぐった村人Aってとこでしょうか。
(なんでそんなネガティブな理由なんだろ)
観光したのは晴れ晴れとした昼間ですが、あまり夜に歩きたくないなぁと感じましたよ。いくら歴史的に占拠されたことがないとはいえ、城下の敵を見張る窓とか
銃眼とか、
この先に座敷牢があったり(撮影しなかったけど)、
やっぱりいろいろ、あんなことやこんなことがあったのだろうなぁということを想像させるお城でした。
占拠されなかったからといって無傷とは言ってない!
むしろ占拠されないということは、さぞかし死闘が繰り広げられたんじゃないかと思われ。
姫とか騎士とかの幽霊がフワフワしてても違和感ないね!
日本とはまた違ったタイプの幽霊。。いや、ゴーストがね!(湿気ってないイメージ)
こんな感じの人たちがね!(by wikipedia)
おまけ画像。
。。。本当にロマンチックな風景が広がるから、ロマンチック街道というのだなぁ、と思ったけれど、これは日本独自の呼び名で、ドイツでは単に「観光街道」というらしい。日本人から見たら、街道沿いのおとぎの国みたいな家や、古城やら花畑やら森やら、目に映るすべてのものが「ロマンティック」ですよ。
今日の行程はローテンブルク&ハールブルクをロマンチック街道をバスで走りつつ観光するという日帰りツアー(Veltra提供)でお送りしました。
次回は中世の町並みをそのまま残すローテンブルクとクリスマス博物館の巻。