ぐるぐるぐるめ♪

栃木県産。東京→奈良→静岡→ふたたび東京、たま〜に海外旅行、食べある記。10年以上書いてますので、すでに閉店しているお店もありますがご容赦を。

なつやすみの自由けんきゅう。前編

アゲハチョウの観察日記前編


7月11日晴れ


今朝は隣の研究室のTさんが、虫かごに入れた青虫を見せてくれました。
カラスザンショウの木にアゲハが
卵を産みつけ、それが孵化してたくさんの青虫になったのだそうです。


とは言え「青虫」は幼虫の中でもかなり大きくなってからの姿。
卵から孵りたては「チョコチップバニラ」みたいな模様をしています。
これから次々に脱皮して大きくなって「青虫」になるわけです。



Tさんはアゲハの幼虫のエサが無くて困っていると言っていました。
え?どうして?チョウチョの幼虫ならレタスやキャベツでいいんじゃないの?(゜-゜)!
いくら勤務先が白金台でも、キャベツくらいは近所のスーパーに売ってます。
ちょっくら行って買ってきましょうか?


「ダメなの。アゲハの幼虫は柑橘系や山椒の葉でないと食べられないの。」


(;° ロ°) 。。そ、そうか、キャベツ畑をヒラヒラ飛んでいるのは
モンシロチョウなんだね!
アゲハの幼虫はゆずやみかんやサンショウの葉を食べて大きくなるのだそうです。
知らなかった〜〜〜


「庭のサンショウの木だけじゃ、こんなにたくさんの幼虫の
食べる分にはとても間に合わないわ。」


その日、わたしもスーパーや八百屋を捜しましたが、
ゆずやみかんやサンショウの葉を見つけられませんでした。
う〜〜ん。そのへんの道ばたに生えてるものでもないしなぁ。
これからどうしよう。


7月15日くもり


ばりばりばりばり
バリバリバリバリ
BARIBARIBARIBARI
ばりっばりばりばりっ!


自分たちの食糧難の危機も知らず
虫かごの中から幼虫たちが葉を激しく食む音が聞こえてくる。
ちょっと大きくなって、黒い皮を脱いで(脱皮して)「青虫」らしい姿だ。
一晩で1枝ごと丸々食べてしまう。(全5匹)すごい食欲。


ネットで調べてみると、アゲハの幼虫は卵から孵化した時に最初に食べた葉しか
食べないのだそうです。つまり、サンショウが無くなったからといって
成長途中で「みかんの葉」に変えても食べないらしい。
なんという偏食!キミたち、種として生き残る覚悟は無いのか?
そんな偏った食生活では、エサになる木が無くなったとき、
幼虫ごと絶滅してしまうではないか!


そうか。。。
アゲハが風に舞う姿が儚く美しいのは
種として先細りな感じがするからなんだな。。。


。。。わたしも偏食しようかな(^◇^;)


今後幼虫たちが食べる救援物資(サンショウ)は
隣の研究室のTさんやOさんのご実家から送ってもらうことになった。
ひとまず安心(^−^;)


7月16日晴れ


幼虫のフンは普通は丸くて黒くて固い。
昨日から水気のあるフンを出していた大きな青虫が
自分の体の水分を一気に外に出し、一回り小さくなった後
虫かごのカベに白い細い糸を巻き付け
垂直に張り付いたまま(写真ではわりばしに貼り付いてる!)
頭部を小さく丸めて動かなくなった。


「これからサナギになるのね。」


そうかぁ。。今までうれしそうにサンショウの葉を食べていたのに
それが突然体に合わなくなって、下痢?をして体が硬くなって動かなくなってしまう
というのは、怖いことだなぁ。幼虫は、「恐怖心」とか感じないのだろうか。
自覚しているのかなぁ?自分が「サナギ」になることを。


これが翌日にはさなぎのかたちになります(生命の神秘!)


サナギの体積は終齢幼虫(大きな青虫)の半分くらいの大きさしか無い。
しかしこんなに小さくなるんだったらわざわざたくさん食べて
大きな青虫にならなくてもいいんじゃないのか?
それとも大きさは問題ではなく、サナギになる為の「エネルギー」が必要なのかな?
壁に垂直に貼り付き、頭を小さく丸めた青虫は、
時間が経つと自然と「サナギ」のかたちになった。
羽化するときも不思議ですが、幼虫→さなぎになるときも
メチャクチャ不思議です!!!


後編へ続く!