2月、都内でも雪の降った金曜日。
貸し切りみたいにひと気のない美術館。
松岡美術館
ぐるり庭を囲むように紀元前の東洋彫刻が並べられるエリアで
雪がこんこんと降りしきるのを見ていると
時間が止まったような感覚に陥るのです。
(細かすぎて雪が写ってないな)
なにげに猫ものが多いので猫好きにはたまらない美術館かも。
猫の執事さん。
時間が止まったような。。。
いや!もう時間だ!(゜o゜;;
友達と約束したランチのお店の時間!移動しなきゃ!
そう、今日はリベンジなのです。
なんのリベンジなのか。
。。。。。ここから回想。。。。。。
それは昨年のこと。
引っ越し直後のことだった。
まだ台所用品も紐解いてない。
じゃあ朝ご飯は外に行こう。
段ボールも開けてない。テキトーなルームウェアとサンダルをつっかけて。。
こんなとき、モスやミスドが近所にあればいいんだけどなぁ。。。
キラキラな白金台にあるわけないじゃん、って、しかし不便だな。
なにか個人経営の、ひと気のない隠れ家みたいなカフェ、ないかな。。
てくてくとプラチナ通りを下る。
あっ、なにか、探さなければなかなか入り口だと
気づかないドアがありましたよ!
あっ、なんか階段の上の方から
カチャカチャ皿を重ねる音がする(地獄耳か)
いいにおいがする!(地獄鼻?)
もしや、レストランかカフェがあるのでは。。
このあたり、白金台や白金高輪の駅からも遠いし
あんまりお客のいなさそうなノンビリしたカフェなのでは。。(←失礼)
と、期待して階段を上がるとやはりそこはカフェレストラン「irving place」。
しかし、
雑誌やテレビから抜け出してきたようなおしゃれカフェ。
そのときは空中庭園風のテラス席も満員だった。
お洒落した人々でキラキラに埋め尽くされ。(正しい白金台人だな!)
(写真はあとで雪の日に撮影してるので外の席にお客はいません)
うわ、やっば〜。。。(°Д°;
ノーメイク&部屋着では完全に場違いっぽい、引き返そう!
店員さんのいぶかしげな視線。こころなしか冷たいぞ。
「あの、、、いらっしゃいませ?。。。うちの店をご利用でしょうか?」
首を傾げながら足もとから頭のてっぺんまでジロジロ。
(いったいどんな格好だよ私)
うわぁ〜すみませんでした〜
違うんです。まさかこの格好で電車に乗ってきたわけではないんです。
地元民なんです。さっき起き抜けにそのまんまフラフラ歩いてきただけなんです。。
でも店の中に入ってご飯食べたけど。(入ったのか!)
だって空腹だったんだもん。(空腹には何者も勝てないさ)
しかし針のむしろだな。うん。
ここに来るにはハレの日の服を準備して
今日の予定はこのカフェに行くことっ!♩♩くらい気合いを入れて
こなきゃダメだったのね。。。
ランチに付けたサラダバーとスープ
チキンサンド
。。。。。回想終わり。。。。。
でもね、今日の私は違いますから!
フルメイクしたし、アクアガールの赤いコートも着てるし!
(「ガール」って年齢かーーーーー!ヽ(#゚Д゚)ノ┌┛)`Д゚)・;'; ゥオリャァ
がんばるぞ〜
ほら、店員さんもこないだと打って変わって
にこやかに「いらっしゃいませ〜」店内に案内してくれるじゃん。
12時を過ぎると、
雪の日にもかかわらず、あっという間に来店客で席が埋まっていく。
ソファー席は既に予約済みで座れないらしい。人気店なんだね。。。
午前中からアフタヌーンティーが食べられるらしい。
メニューはイラストで描いてあった。
これを頼もうかな。
テーブル脇を隣のお客さんが通り過ぎたとき、
立てかけてあった傘が倒れた。
「あ、すみません」「大丈夫です」
あれ?イケメンだ。(°∇°;) !!おお!
よくよく見ると隣のテーブルに座った2人組がイケメンですよ。眼福?っていうか
お店の人が「写真を撮ってもいいですかぁ〜?」と浮かれてるよ。
。。。芸能人なのかな。
そういや今朝、プラチナ通りのブティックに撮影機材が置かれてたな。
その脇に黒い目隠しフィルムを窓に貼ったバスが停まっていたっけ。
よく撮影されてる店だから気にも留めなかったけれど
あの流れで来店したおしのびの芸能人なのかな?
ああ、しかし隣のテーブルだから、かえって写メできないな。
お店の人に「あの〜、この人たち誰なんですか?」なんて近すぎて聞けないし。
もどかしいのぅ。
白金台にはその他、こんな家がCMやドラマに使われてるらしいよ。
きっとあなたも見た事あるはず。
「アフタヌーンティー、来るのが遅いね〜」
「会社に13時に来客予定があるから時間が来たら早めに戻るよ。
wakaさんはゆっくり食べて行きなよ。」
「うわ!待って!この店に私を独りにしないで〜〜!(トラウマが)」
無事、時間内にアフタヌーンティー到着。
やれやれ。
しかし近所に気の抜けるカフェが1軒くらい欲しいよ。
理想を言い過ぎかな。(面倒くさくても目黒まで出ればいいんだよな)
あれは数年前のことだった。
とある研究室に院生として所属していた私。
研究室の教授がチベットに出張する事になった。
(って、いったいどんな出張?・ ∇ ・;)
「これからチベットに行きますが、お土産はなにがいいですか〜?」
「先生、チベットにはマボロシのお茶、雪茶というのがあるそうです!
ぜひそれをお願いしま〜す」
数日後、チベットから教授のメール
「探したけれど、ありませんよ雪茶!」
そうか、やっぱりマボロシなんだな、雪茶。
っていうか、教授に何をさせてるんだ、自分。
マボロシの宝探しか。
そのときは
雪茶のかわりにチベットの寺院のお守りをいただいたんだっけ。
(ありがとうございました)
。。。。。
そして時は巡り、
2013年、白金台の白金亭にて。
お店の人がドリンクのメニューを取りにきた。
「ドリンクは烏龍茶と、ジャスミンティーと、雪茶がありますがどれがいいですか?」
なに!?
いま、なんて言った?(゜o゜)
「ドリンクは烏龍茶と、ジャスミンティーと、雪茶がありますが。。。。。」
そ、そんな。。。
チベットでも探せなかった雪茶が
フツーにランチで烏龍茶やジャスミンティーと並列表記で出てきちゃっていいの?!
(しかも烏龍茶と同じお値段。)
半信半疑で「雪茶」を注文。
うわ来たよ!
ほんとにマボロシの茶が。
ところどころに白い葉の混じったそのお茶は
なんとも不思議な苦みと味わいがあったのでした。。。
って、杏仁豆腐とかとフツーに並べられちゃってるし
いいのかそんな扱いで?
白金台、おそるべし。